ワインレッドの心 - 安全地帯 (Wine Red no Kokoro - Anzen Chitai)

もう20年以上も昔のことだが、安全地帯は「ワインレッドの心」を大ヒットさせ、特に女性に絶大な人気があった。当時、僕は高校生で、同級生の女子がキャーキャー言っているのを尻目に、「ちっ、ミーハー女め!男はやっぱパンクロックだぜ。」などと粋がっていた。確かに当時は、ストラングラーズなどブリティシュパンクに傾倒していた時期ではあったが、実際には彼らの音楽をちゃんと聴きもせず、"女子に人気=軟派"という単純な図式で拒否反応を示していたに過ぎなかった。いやはや、若さとは愚かさでもある。

そんな僕が安全地帯を聴き始めたのは、ブラジル人のかみさんと出会ってからだった。実は彼女が日本の音楽、とりわけ安全地帯の大ファンだったから。で、実際に色眼鏡をはずして聴いてみると、凄くカッコいい。ロマンチックな歌詞とメロディーライン、レベルの高い演奏、玉置浩二の甘い声、どれをとっても一流だ。20年以上も昔の楽曲でありながら、全く色褪せることがない。まるでボサノヴァのように。

最近の玉置浩二は、かなりお盛んなようで、芸能マスコミのネタになっている感もあるが、そんなことはどうでもいい。彼は燃えるような恋愛感情(情熱)を創作のエネルギーに換えていくタイプの人間なのだろう。大事なのは、彼が一度は芸術的に高いレベルに到達したとういこと。ある意味で、今の彼の人生は余生のようなものかもしれない。

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