ダークチョコレートが心血管の血流を改善

チョコレート好きの方、特に女性には朗報ではないでしょうか。でもチョコレートなら何でも良い訳ではなく、カカオの含有量が多いダークチョコレートに限るとのことです。

フラボノイドはごく少量でも効果を発揮し、強力な抗酸化物質であるため発癌物質の活性化を抑制する効果や血行促進作用や抗血栓作用、抗ウイルス作用などがあると言われています。ご存知のようにプロポリスにも多量のフラボノイドが含まれており、その効果には目を見張るものがあります。

チョコレートの場合、カロリーが高いので、食べ過ぎには注意してくださいね。

フラボノイドが豊富に含まれるダークチョコレートを食べると、心筋に酸素や栄養分を補給する冠動脈の血流が改善されることが、日本の研究によって明らかになった。
研究者らは、23~40歳(平均29歳)の39人を無作為に2群に割り付け、フラボノイド550mgを含有するダークチョコレートか、全く含有しないミルクチョコレートを毎日2週間食べてもらった。試験開始前と終了後に血圧、血液中の脂質、酸化ストレスのほか、冠血流予備能(CFVR)を測定した。

CFVRは、冠動脈が薬物に反応して拡張し血液を流せる能力を測る方法で、今回はドプラ心エコー法で測定された。その結果、ダークチョコレート群の2週間後のCFVRは、試験前より3.38~4.28%増加したが、ホワイトチョコレート群では試験前後で差は認められなかった。

冠動脈が健康な状態の場合は柔軟に拡張や収縮が可能であるが、動脈硬化で硬くなったり狭窄すると、血流が悪くなりCFVR値は低くなる。研究者は「どちらのチョコレートを食べているか被験者にも一目瞭然だったので、その影響がないとは言えないが、健常成人において2週間という短期間のフラボノイド摂取で、血圧、血中脂質、酸化ストレスマーカーから独立して冠動脈機能の改善が認められていた」と述べている。

フラボノイドは、植物によって合成されたポリフェノール系物質の総称で、アントシアニジン(ベリー類や赤ワイン)、フラバノール(お茶やチョコレートなど)、フラボノール(玉ねぎなど)、フラバノン(柑橘類など)、フラボン(セロリなど)、イソフラボン(大豆など)の種類があり、多くの野菜や果物に含まれる。これらは心血管病だけでなく、がんやアルツハイマー病予防にもよいという報告もあり、積極的に摂取することは健康に好ましい影響を及ぼすと考えられている。

(HealthDay News)