高血圧・胃潰瘍・リウマチ…温泉の効果、科学的に立証

温泉。いいですね~。温泉好きな人にとっては朗報かもしれません。温泉に行く口実ができたという意味でね。
記事によるとあくまでもマウス実験ですが、昔から経験的に言い伝えられていることって、結構正しいんですよね。

酸性の温泉水が高血圧や胃潰瘍(かいよう)、関節リウマチなどに効くメカニズムを、名古屋市立大医学研究科の岡嶋研二教授、原田直明助手らがマウスによる実験で突き止めた。温泉の効能は経験的に言い伝えられているが、その科学的なメカニズムはわかっていなかった。 秋田市で開かれる日本温泉科学会で6日発表する。

岡嶋教授らは、脊髄(せきずい)から皮膚に延びる知覚神経細胞をマウスから取り出して培養。これに薄めた酸性の温泉水をかけて刺激すると、神経末端からたんぱく質の一種(CGRP)が放出された。CGRPは血圧降下のほか、炎症抑制、傷の治癒促進などの作用がある「インスリン様成長因子(IGF)―1」というたんぱく質を増やす。

そこで実際に、マウスを酸性の温泉水(40度)に5分間つけ、皮膚や血中、胃組織のIGF―1濃度を測定した。その結果、何もしない状態に比べ、温泉水では8~3倍増えていた。さらに、ストレスをかけて胃潰瘍にしたマウスを温泉水につけると、潰瘍の長さが3分の1以下になった。

岡嶋教授は「温泉水の熱と酸性刺激が脳に伝わって副交感神経を刺激、体内のIGF―1が増えて、自己治癒力を高めるらしい」と話している。

【2006年9月5日 読売新聞】